COLUMN

コラム

自分の本当の望みは自分が一番分からない。と思うことがあります。そんな時に出会った本が『新版ずっとやりたかったことを、やりなさい。』(ジュリア・キャメロン)でした。「何歳からでも好きなことを見つけられれば、創造的に生きられますよ」という本です。

自分のやりたいことと向き合う
本を読んで感じたこと。自分のやりたいこと。やり残したことは「学び」でした。私はフリーアナウンサーであり。話す仕事を生業としています。どうしてアナウンサーがビジネススクール?と思われるでしょう。
群馬県のFM局で『チャレンジ・ザ・ドリーム』という経営者に話を聞く番組を担当しています。経営者の悩みや本音、ピンチをチャンスに変える力を聞いていると、私ももっと深い話ができるよう知識を蓄えなければとずっと思っていました。また、群馬イノベーションスクールで事務局の手伝いをボランティアでしています(プロボノ活動)。アントレプレナーからの悩み相談を受けることもしばしば。もう一歩踏み込んだ話が出来たら良いのにと悔しかった。このように慢性的な不満を抱えていた私ですが、コロナウイルスの影響もあり、人生を振り返る時間が突然やってきました。そんな時に書店で目に飛び込んできた本が『新版ずっとやりたかったことを、やりなさい。』だったのです。「そうだ、私はビジネスについてしっかり学びたい」こう考え早稲田大学EMBA Essenceでの学びにチャレンジすることにしました。日本を代表する講師の先生方に加え、最高の仲間、本音が言い合える仲間とも出会えて、大学に行くことを決断したこと、合格して良かったと心から思います。

どんなふうに使用した?
さてこの本について少し触れておきます。お仕事をリタイアした人がセカンドキャリアを見つけるために手にした。とか、本来の自分を取り戻すきっかけになったなど、きっとこの本を手にした人は、なにか新しいことにチャレンジする中で、内なる自分と向き合いたくなったのではと察します。
本にはいくつかの心のトレーニングがあるのですが、紹介されていた”モーニングページ“というワークを試しました。朝起きたらとにかくノートに向かって思ったことを書き綴るというシンプルなもの。でもこれが結構自分を見つめ直す機会になったんです。
もちろん、もやもやした感情、とっちらかった頭の中、昨日愚痴を言ってしまった嫌な私、苦手な人のことを悪く言ってしまった(いわゆる悪口)など、どれだけ私の心はおどろおどろしい感情が渦巻いているの?!と愕然としました。
寝る前に日記も付けていますが「悪いことを書くと見直した時、辛いことばかりが浮かびそう」と明るいことしか書かなかった私。しかしこのモーニングページを通じて、良からぬ感情を吐き出すと、不思議と気持ちよく1日が始まります。また、今まであった楽しいことをふと思い出して書いてみたり、数日前の仲間との大笑いした会話を書き綴ると、楽しさが倍増してくれる。そう、辛いことは忘れさせてくれる、楽しいことは膨らむ。そんな効果が表れてきました。

これからやりたいことは
こうしてモーニングページを続けているうちに自分がどうなりたいのかも見えてきました。アナウンサーの仕事、司会の仕事、話し方教室の先生、オンラインサロンの運営、記事を書く仕事、アントレプレナーの応援、イノベーションスクールのボランティア、まちづくりのお手伝い、群馬交響楽団の評議員など。一見全く関係ないようなことも、実はどこかでつながっていて、全部やりたいことだった。諦めるのは嫌なので、これからもやれることを細々とでも継続していきます。そしていつしかやりたいことに彩られた楽しいモーニングページになるように、もう少しだけ朝の儀式になったモーニングページを続けることにします。
そう、これからやりたいことは「やりたいと思ったことすべて」であることに気づいたのでした。

NHK文化センター前橋教室にて「心に伝わる話し方教室」主宰

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