『失敗を悪者扱いにしない』
『失敗を悪者扱いにしない』
言葉を扱う仕事をしていると、「言い間違い」や「うっかり失敗」は、生放送の現場ではつきものです。 それでも、あの時のことは今でも鮮明に思い出します。
若かりし頃、500人のステージで話す機会をいただきました。 ただただ緊張で、足がすくんでいた私。 会はなんとか順調に進み、いよいよ閉会の挨拶、、。そのとき、私は「開会」と言ってしまったのです。(また始まっちゃうよ~(笑))
会場がどよめきました。 すかさず「失礼しました」と謝罪して言い直しましたが、 本当に恥ずかしくて、穴があったら入りたい気持ちでした。
でもその失敗のおかげで、私は「最後まで気を抜かない」という大きな学びを得ました。 それ以来、「閉会」という言葉を見るたびに、あの日のことを思い出します。 司会を担当するときは、必ず初心に返る。そんな貴重な失敗でした。
だから私は、失敗を悪者扱いにしないでほしいと思うのです。 うまくいかないことにも、きっと何か意味がある。 それは、後になってからしか、わからないかもしれません。 でも、確かに私たちを育ててくれる力です。
新しい1週間が始まります。 リスクを負わない、失敗しない人生よりも、 チャレンジする人生を選びたい。 そう自分に言い聞かせて、これから司会の仕事に向かいます。
今日も、「閉会」まで気を抜かずに。