COLUMN

コラム

NHK文化センターではレギュラー講座が現在7つ。そのほか企業研修などをしますが、さすがに「モテ声講座」はリクエストがありません(笑)
でも私は男女問わず、年齢問わず、恋愛目的でなくても「モテ声」を目指して人間的魅力に更に磨きをかけてほしいと願うばかりです。技術的な部分を少々入れながら、私が出会った人から見えてきた「モテ声」についてお伝えします。モテ声を手に入れて人生のチャンスを広げてくださいね。

声の高さと「呼吸法」
「モテ声」ポイントひとつめは声の高さです。プレゼンなどで説得力を与える声は低めの声です。また高い声は明るく若々しさも感じますので、「〇〇さんがいると明るくなるよね」と言われたいときは少しだけ高めの声を意識してください。モテ声は「やや低め」と「時に高め」を使い分けることです。そうそう、スタートは明るい高めの声がいいでしょう。
プレゼンであれば「おーい」→もうちょっと大きめ「おーい!」→さらに遠くの人に聞こえるように「おおおおーーーーい!」の最後の声を意識して話し始めてください。
また声の高さをコントロールする際には安定した声量も必要です。そのためには腹式呼吸を意識するといいでしょう。腹式呼吸とは鼻から息を吸ったときに、下腹部が膨らむイメージ。口から息を吐く場合はお腹がへこむイメージです。腹式呼吸はマインドフルネス(瞑想)の時などにも使用するので気持ちが安定し、免疫力が高まりますので身に付けてくださいね。

速さと「間」
「モテ声」ポイント、続いては速さ。早口の人は頭の回転が良いというイメージを受ける人が多いと聞きます。しかしモテ声の場合は、頭の回転が速い人より「隙が好き」のようで、どことなく癒されるというか和ませるためには「少しゆっくりめ」を意識してください。1分300文字なんて言われますので自分でどのくらいの速さなのか知ることも大切です。
しかしずっとゆっくり話しているとイライラされてしまう場合もあるので、特に大切なキーワードはゆっくりという風に、声の高さと同様上手く使い分けてください。

例えば「あなたの声はとても素敵ですよね。柔らかくて、ゆっくりと話してくれるので、安心感があって、だからずっと聴いていたい」という場合。
話し始めは問いかけなので、それほど意識せず自然な速さで話します。
その後、どのような点が素敵かという理由については、重要ですから「柔らかくて、ゆっくり、安心感があって(少し間)。だから(間)ずーっと聴いていたい。」この部分をゆっくり話す。そんなふうに、工夫してみてください。
同じ速さで文章を読むが如くにスラスラと淡々と話しても相手には響きません。それから「間」も上手く活用してください。大切な言葉の前に「間」を怖がらず開けてみてください。因みにNGは語尾を上げること。繰り返し語尾を上げると媚を打っているように聞こえてしまうのでお気をつけください。

自信を付けるために
最後に「滑舌を良くした方がいいのでしょうか?私滑舌が悪くて。」とコンプレックスを抱えている方へ。聞き取りにくいほど滑舌が悪いという方はそれほどいらっしゃらないと思います。モテ声に滑舌はあまり関係ありませんが滑舌に自信がないことで、魅力的なあなた本来の声に自信を無くしてしまうのはもったいないです。だから苦手な言葉を向き合うことをおススメして苦手意識を克服しましょう。それには色々な早口言葉を言ってみて「言いにくい言葉」を探してみてください。「お綾や母親にお謝りなさい」「隣の客はよく柿食う客だ」「魔術師手術中~」「東京特許許可局」などです。1日5回練習するだけでも変わってきます。私は車の中で発声練習をして、その日のコンディションをチェックします。

つまりモテ声とは
つまりモテ声とは「緩急」「高低」「間」。これらをコントロールするには腹式呼吸と、少しだけ活舌レッスンをすればいいのです。
私が最近出会った素敵な方は、以前はとにかく早口でどんどん自分のペースで話しを進めるタイプだったのですが、少しだけ話のペースを落として、相手の方が話し終わった後、一度うなずいてから話し始めるタイミングで、間を大切にしていました。
声の高さも速さがコントロールされたら、以前の声より少し低めになり響きのいい声になりました。数年話していない間に何があったの?というほど変わっていて驚きました。
素敵な艶っぽい声はドキッとしてしまいますよね。あなたも本来の声の魅力を最大限に活かすためにも少しだけモテ声を意識して。それから話さなくなると声は艶をなくすので、毎日少しでもいいから会話や朗読でも構わないので声を出してください。
今日も最後まで読んでくださりありがとうございました。さあてと、私も50ページの台本読みますか!?これはもはや声の筋トレ状態ですが、これからも声を鍛えてみんなを元気にするぞぉ~。

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