「手放す勇気」と「楽しんでください」の本当の意味
対談をした2人の方から同様の話を聞きました。手放すことと捨てることの大切さです。またそのうちの一人の方は『7つの習慣』のスティーブン・R・コヴィー氏について触れていました。今週をご機嫌に楽しく、心豊かに過ごすために。週初めに”言葉のサプリメント“として読んでもらえたら嬉しいです。
日々の少しの変化を楽しんで
コヴィー氏の『7つの習慣』は多くのビジネスパーソンも読んでいるだろう1冊なので目を通しておきますと、とっさに話が出た時に共感することができますので改めてご一読ください。私も本棚にしまっておいた本を久々にめくってみましたらなかなか面白く。
敢えてざっくり言いますと「自分が変わること」の大切を説いた本だと解釈しています。頑張っているのだけれどなかなか成果が出ない。成果が出ている人とそうでない人の違いはどこなのだろうとふと考えたらこの本をひも解いてください。
優先順位を変えて「手放す勇気」を
その中の第3の習慣「最優先事項を優先する」に注目です。人間関係と人間の活動を4つに分けますと、第1領域は緊急で重要なこと(締め切りのある仕事、大事な人との急な約束など)。第2領域は緊急ではないが重要なこと(仕事や勉強の準備、新たな人間関係形成)。第3領域は緊急だが重要ではないこと(毎日の定例会議や報告、突然の来客)。第4領域は緊急でも重要でもないこと(テレビやネットをダラダラ見るなど)となります。コヴィー氏は、この中で唯一増やしたほうがいいのが第2の領域だと明かしています。もっとも第1と3は「緊急」なので抗えません。第4は無意識に浪費している人生貯金の無駄使いのようなもの。第2は重要なのに緊急ではないから見逃してしまうのです。
そこで第1、3、4を減らして第2の領域を増やそうということになります。優先順位を少し変えてみる。なんという偶然。まったく違う日に対談したお二人が同様のことを言っていました。これを私は「手放す勇気」と名付けました。
緊急な用事が減ったら・・減らしたら・・
昨年、劇的に変わったこと。それはスケジュールがいっぱいで、手帳に書き込めないほどでないと落ち着かなかった私も、新型コロナの影響で相次いでキャンセル、予定が減り、すっきりしてしまいました。もう見事でしたよ。そこで経営の本を読むなどの勉強と、今まで始められなかったオンラインサロンに取り組みました。どちらも緊急ではなかったので手を付けていなかった。とにかく私の場合は第1と第3の領域に管理されていて、それが充実した毎日だと思い、邁進していました。きっと7つの習慣を読んでも自分事として捉えられず、変わろうとしなかった。しかし、緊急なことがほとんどなくなってしまって、先送りしていたことに目が向くようになりました。そして緊急を手放してみると新しいチャンスが巡ってきました。
両手いっぱいに持っていいものは花束ぐらいで、予定は片手ぐらいにしておかないと新たな人生の扉は開けません。
急に手放すのは無理だとしても、今週の予定で手放しても良いと思われるものを1つだけ外してみてください。こっそりマイナーチェンジです。ランチの約束をしたのだけれど、ちょっと他にやることが多いので今回はパスしたい。急ぎでなければ日程を先延ばしすればいいのです(その際は代替案を出しても良いかも)。小さな変化が積み重なれば、きっとあなたを見たことのない未来へと連れて行ってくれますよ。
紛失物は宝探し
さて、今週私はある大切なチケットをしまい忘れてしまいました。しかも重要な仕事の前に思い出したから質が悪い。気になって仕方ない。以前の私であれば、イライラして不安で神経質になっていました。ここ最近の私はそんな自分も受け止めて、おっちょこちょいが顔を出したなと、もう一人の自分がジョークのように諭してくれます。
そうそう、数か月前に話し方教室の受講者さんがスピーチで発表した、紛失物を探すことは「宝探し」という話を思い出しました。
「そうか、仕事が終わったらゆっくり宝探しを楽しもう」。今日も受講者さんのエピソードに助けられた。
結果、焦って何度も見直した手帳に他の資料と紛れてチケットが入れてありました。焦っていると見つかるものも見つからない。日常のチャンスも目の前にあるのに、余裕がないと見つけることができないのかもなって。そんなことを思いました。
楽しんでください
日常の良いこともハプニングも偶然のように訪れるけど必然なのかなって。これがチャンスと言うのかもしれませんね。様々な人からもいただく言葉の中には生き方のヒントが隠されています。同じようなメッセージが違う人から発せられて、ひっかかったらそれはあなたへのメッセージですよ。このコラムを読んでくれたのもそんなご縁かもしれないですしね。
そして今週私の心を捉えて放さなかったメッセージがこの言葉。身体のメンテナンスでいっている応用運動機能学の先生に「日常生活でどんなことに気を付けたらいいですか?」と問うてみると「楽しんでください」と。えっ?猫背にならないよう姿勢に気を付けてとか、適度な運動をしてくださいなどのアドバイスはない??大変ユニークな先生で私に毎日を楽しく過ごしてくださいと言うのです。そんなアドバイスもあって、チケット紛失事件では、おっちょこちょいな自分が引き起こしたハプニングも楽しむようにしました。
そこで敢えて言うならば「大変を楽しむ」に変換すると、格好良く言うと脳をプログラミングし直すと、何かが変わります。
実はハッピーなこと、好きなことは楽しいでしょうが、困難を「楽しむ」ことこそが本当の楽しむなのかしらと先生の言葉を勝手に深読みしました。
今週起きたちょっと大変そうなことに「面白くなってきた。楽しい」と呟いてみてください。きっとあなたの言葉があなたを新しい解決方法へと導いてくれると思います。
今週もあなたにとってすべてのことが「楽しくなってきた」に包まれた1週間でありますように。最後まで読んでくださりありがとうございました。