COLUMN

コラム

今日は司会の仕事でした。会場はまるでお花畑!と歓喜してしまうほど生花がふんだんに飾られていました。表彰式のとき、私がいつもイメージするのは「アカデミーショー」の華やかさです。そんな華やかさに同化するような気持ちで究極の黒子として司会台に立ちます。

この日は前日も含めて2回のリハーサル。1年に一度の大切なセレモニーですから入念です。でもこの入念なリハーサルが司会者にとっても大事です。何故ならばリハーサルは現場の動き確認だけでなく「心の在りよう」のリハーサルでもあります。台本を読み上げていくうちに私はふとある瞬間が訪れたことに気づいたんです。

「あっ、私はこの仕事が好きだ。このステージで司会をさせていただくために頑張ってきたのだ」と。人に喜んでもらうことが好きです。みなさんが心地よい状況にいられるように務めます。その気持ちは誰もが仕事に向かう時に感じていることでしょうが「この仕事が好きだ」と思えた。客観的にそんな自分を眺めているもう一人の自分がいました。

そこからは一行台本を読むごとに「もう終わってしまう。寂しいな」と。集中すると間の開け方や、声のトーンなどが会場とひとつになる感じがします。それだけではありません。この先の流れを予見できて対応することが可能です。相手が望んでいること以上に応えようと身体と頭が同じタイミングで判断していきます。これこそが「私、ゾーンに入ったかも」なのでした。

「ゾーンに入る」をコントロールできたら今まで以上に、仕事の精度が上がるかもしれません。ではどうやってコントロールしたらよいのでしょうか。

まずは「自分を客観的に見ること」。これは視野を広く持つことかもしれません。鏡で自分を見るように、自分自身を遠くから眺めることをイメージします。今日は自動ドアで歩いてくる姿を見るような気持ちで会場に入りました。

つづいて「なりたい姿をイメージすること」。私の場合、今日に限ってですが優しい表情で会場を包み込みたいと思ったからでしょうが、ある菩薩様をイメージしました。なんなんでしょうね。慈悲深い気持ちが脳裏によぎったのです。そのほか芸能人、スポーツ選手など「〇〇さんのように・・」というお手本の人を参考にするのが分かりやすいです。

最後は「自信」です。ここまでやってきたのだから大丈夫と自分の背中を押してあげる。自分の一番の味方は自分だから頑張った自分を信じてあげましょう。実はつい先日まったく逆のことがありました。重なる「こんなはずじゃなかった」案件に、しょんぼりだった私。そう、自信を無くしかけていました。そんなときオンラインサロンの仲間が、「奈良さんは熱い思いと信念を持っていますね」と言ってくれました。「信念があるから妥協できないこともあるでしょうが、柔軟に考える冷静さもある」と物凄い分析をしてくれました。褒め上手さんに助けられましたがその言葉が私を救ってくれたのだと思います。

「ゾーンに入る」をコントロールするなんてまだまだおこがましくてできませんが、きっと人は自分でも信じられないぐらいのパワーと神がかり的な何かで新しいものを生み出していくものだと信じています。

あなたの未来を信じてあげられるのはあなたです。自分の一番のファンになって自分を応援してあげてくださいね。でも疲れすぎないように。無理しないように。ダメな時はそんな自分も優しく見守ってあげてください。マイナスはプラスが来る前の良い兆し。きっとそのあとには素敵な未来や、楽しみ、喜び、ラッキーがあるから。

毎年担当させていただいているJA共済進発式「表彰式」